コンプガチャ違法性による返金訴訟はありえるか

この記事が良ければ、ぜひシェアお願いします

まだ消費者庁が調査に入り始めた段階とは言え、ソーシャルゲームのプラットフォーム業界の各社は取りやめすることを即座に発表しましたね。

即座に動けるという点は、『フットワークが軽い』という見方もできますが、個人的には『もともと分かっててやってたからすぐ動けた』という印象の方が強いです。

でないと、こんなにすぐに6社共同で『議論→合意→プレスリリース』はできないでしょう。あるいは、トップ会談ですぐに決めたのでしょうか。それとも、広報・法務がすごい優秀なのか。

とは言え、コンプガチャが違法懸賞に当たると読売新聞では言っているので、違法なことであったと認定される可能性は高いでしょう。

携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特定のカードをそろえると希少アイテムが当たる「コンプリート(コンプ)ガチャ」と呼ばれる商法について景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、近く見解を公表する。

 同庁は業界団体を通じ、ゲーム会社にこの手法を中止するよう要請し、会社側が応じない場合は、景表法の措置命令を出す方針。

 コンプガチャは市場規模2500億円を超えるソーシャルゲームで収益の柱の一つとなっているが、「射幸心をあおる」「子どもが夢中になり高額請求された」などの批判を受けていた。

引用元 : コンプガチャは違法懸賞、消費者庁が中止要請へ | YOMIURI ONLINE

続いてまたYOMIURI ONLINEで、消費者庁の見解を報道していました。こちらはちょっと語気が弱く、「(景品表示法違反の)可能性がある」となっていて、「一体どっちやねん!」と読者を惑わすことになっていますw

携帯電話で遊べるソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、松原消費者相は8日の閣議後の記者会見で、特定のアイテムをそろえると希少なアイテムが当たる「コンプリートガチャ」について、「(景品表示法違反の)可能性がある」と述べ、近くゲーム運営会社や消費者に注意喚起する考えを明らかにした。

引用元 : コンプガチャ、景表法違反の可能性…消費者相 | YOMIURI ONLINE

とは言え、松原消費者相が「極めて射幸心をあおるということは間違いない」と語っているように、景品表示法違反になる要因は1つではないことが分かります。

違法性があるとしたらどの部分か

「懸賞」とは、次に掲げる方法によつて景品類の提供の相手方又は提供する景品類の価額を定めることを言います。

一 くじその他偶然性を利用して定める方法
二 特定の行為の優劣又は正誤によつて定める方法(S52.4.1事務局長3号)
なお、来店又は申込みの先着順によって定めることは、「懸賞」に該当しない(「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」その他の告示の規制を受けることがある。)。(S52.4.1事務局長4号)

これを見る限り、ソーシャルゲームの有料ガチャは「懸賞」と認定することができるでしょう。(回復薬などは懸賞ではないと考えられます。)

また、景品表示法で言う『カード合わせ』では次のように定義されています。

S52.3.1公取告示3号
二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供はしてはならない。

ということなので、『カード合わせ(絵合わせ)』に該当する可能性もあり得ます。

また、やまもといちろう氏のブログに記載がありますが、ガチャのレア率やコンプ率が提示/告知されていないことから、懸賞の限度を超えている可能性も考えられます。

措置命令の対象となり得るサービスについては、コンプリートガチャ一式として、例えば「アイドルマスター シンデレラガールズ」および「探検ドリランド」が取り沙汰されているが、一般的なコンプリートガチャ以外にも、法令の範囲で懸賞と類されるサービスは広くアウトとなり得る。

 レベルアップガチャなど、「ひいたレアカードに準じて確定リーチ(ただしレベルダウンもあるよ)」というのも、懸賞の限度額(投下する金額の5倍ないし7倍を相当とする程度)を超えますので、懸賞であり、アウトは確実と思われます。というか、現在Appleとも調整中です。

 通常の「ガチャ」のみ、すなわち資金を投じて単純に絵柄となるデジタルデータが供出される仕組みそのものは対象外とのことです。
 基本的には、ゲームセンターのプライズで許容されている範囲、最大でも投下金額の5倍から7倍までの価値相当のもの以下でない限り、RMTが利用されていようが希少性があろうがアウトってことです。

引用元 : ソーシャルゲームへの「コンプガチャ」規制関連のメモ

通常のガチャは規制対象ではない姿勢を消費者庁は示していますが、レアカードの扱いがどうなるかで希少性の取り扱いが変わってきますよね。グリーの『ドリランド』で言えば、”ノーマル””レア””Sレア””SSレア”とありますし、”幻のSSレア”と謳ってガチャを促していることもありました。

ちなみに無料ガチャで私は1年以上ドリランドをコツコツやっていましたが、”Sレア”が出たのが2回、”SSレア”なんて0回でした。(キャンペーンSレアは除きます)ガチャは毎日無料でできるものは、ポイント貯めてやるもの、キングを倒して出てくるカードなどありますが、おそらく1000回以上は回しているはず。ということで、無料ガチャではほぼ希少性のあるカードを手に入れることはできないと考えられます。

もし違法性が認められたら捜査が入るので、その際の確率設定がどうなっていたのか明らかになるでしょう。(消費者庁の調査の段階で分かるかもしれませんが)この確率によっては、さらなる違法性の要因が出てくる可能性も考えられます。

もしコンプガチャの違法性が認められたら?

コンプガチャの違法性が認められた場合、そのコンプガチャによって使用した金額の返金訴訟が起きる可能性があります。同じくやまもといちろう氏はこのように語っています。

 これは消費者庁や警察庁関係なく、そもそも懸賞、絵合わせで違法だったコンプリートガチャは、利用者から、使用金額の変換訴訟を起こされる可能性があります。

 ただ、ざざっと試算しますと、総額で1,200億円以上、返還対象となるんじゃないかと思うので、絶対に取り返したいと思う方は携帯電話の支払い明細を握り締めて、事実上の違法認定となる改善通知が業界団体に送達された報道があり次第、その方面に詳しい弁護士方面に雪崩れ込んで相談していただければと思います。

引用元 : ソーシャルゲームへの「コンプガチャ」規制関連のメモ

ちなみにこの返金訴訟の可能性と、RMTの問題をごっちゃにされる方がいますが、それとこれは別なのであしからず。

あくまでグリィやDeNAが利用規約で禁止としているだけで、RMT自体が違法ということではありません。(RMT自体はもっと昔からありますし、RMTの舞台となっているYahoo!自身も違法性がないと言っているようです。実態としても取引はそのままされている状況ですし。)

少なくともトレードできる状態にしておいて、「ダメ、RMT!」というのはおかしいでしょう。それならトレード機能自体を廃止すればいい話なんですから。トレードできなければRMTできないですからね。

未成年が何十万円もガチャガチャできるような仕組みを作っている訳なので、お金の価値観がよく分かっていない子どもを対象にした商法は廃止すべきだと私は考えます。

スポンサーリンク

この記事が良ければ、ぜひシェアお願いします

もぐ
年齢 : 30代半ばの1児の新米パパ。ITネットワークから始まり、WEBディレクター、WEBシステム系のプロマネ、データ分析など色々やってるエンジニアです。WordPress、Webサービス構築、BIツール、IoTなどがトレンド。新しくて面白い仕事募集中。
スポンサーリンク